ふぇぶろぐ!

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Xperiaが世界で売れていない理由を考察してみた。

 

私はXperiaが大好きで、スマホを買うならXperia、と決めているくらいのXperiaファンだ。ハイエンドAndroidスマホならXperia、と思っている。しかし、XZ2のデザインには少々がっかりさせられた。...それならば海外版のXAシリーズのほうが良い、と思ってしまう。だが海外でのXperiaの販売台数は奮っていない模様。そこで今回は、どうしてXperiaが売れないのか、という疑問について、考えていきたいと思う。

Xperia XZ2の売上

まず始めに、最新機種であるXZ2の、国内に置ける売れ筋ランキングを見てよう。

Xperiaシリーズの売上(国内、7月15日現在

・5位   Xperia XZ1 SOV36

・7位   Xperia XZ1 SO-01K

27位 Xperia XZ2 SOV37

29位 Xperia XZ2 SO-03K

・31位 Xperia XZ1 701SO

40位 Xperia XZ2 702SO

41位 Xperia XZ2 Compact SO-05K

これを見ると、どれも軒並み低い順位となっている。なんと全てのキャリアで旧機種であるXZ1に負けている。更にau,SoftBank版のXZ2compactなどは50位圏外。全体的に順位が低い上に、旧機種に劣る順位とは、相当苦戦しているようだ。

Xperia XZ2シリーズは、前機種であるXZ1や、Zシリーズのオムニバランスデザインより大きく変更した「アビエントフロー」を採用している。18:9ディスプレイの採用、上下ベゼルの縮小など良い部分もあるが、国内だけでなく、海外からも「HTCのパクリ」などと批判の声も上がっている。

smhn.info

 

販売台数の減少

Android黎明期には海外でのみ販売されていたXperia。では、その世界での販売台数の推移は、どのようになっているのか。

 

以下は、2011年度から2015年度までの販売台数をグラフ化したもの。

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数字に直すと2011年が2,250万台、2012年が3,300万台、2013年が3,910万台、2014年は横ばいで3,910万台、2015年は2,490万台。これに2016年の1,520万台、2017年の1,370万台が加わる形となる。これを見ると、最盛期の2014年度からは減少の一途を辿っていることになる。

これには新興国での販売台数の制限や、SONY自体の業績の悪化など様々な理由が含まれると考えられるが、高級路線に走ったために販売数が減少してしまったのだと予測される。

日本におけるXperiaの出荷台数は431.3万台/2017年と、世界の1/3ほどでしかない。また、いくら日本人向けの機能を搭載しようとも、iPhoneには敵わない。Xperiaの販売台数を伸ばすにはやはり、世界に目を向けていかなければならないだろう。

 

世界でXperiaが売れない理由

まずは、世界において、何故Xperiaが売れていないのかを考えてみよう。

ブランド力

世界においてNO.1のシェアを誇るSAMSUNGは、初期の不信感を、広告戦略・マーケティング等で覆し、製品のクオリティの高さで評価された。一方SONYは、広く認知されてはいるが、Xperiaブランドの認知度は低い。広告などに力を入れていなかったためか、特にXperia Xシリーズ以降は、ほぼ認知されていない。

一方で日本国内を見ると、Appleに次いで二位を守ってきたのは最近までSONYだった。

日本国民は国内メーカーを信頼しているため、シェアが高かったものと思われるが、

鴻海精密機器の傘下となったシャープに、二位の座を奪われてしまった。*1

高価格

Xperiaは他社のスマートフォンを比較して高価格。iPhoneやGalaxyも十分に高価格だが、これらは端末ではなく、ブランドにお金を支払っているという認識なため、ブランド力のないXperiaでは太刀打ちできない。

廉価版の端末であっても3万円ほどするため、新興国などでは売れようがない。

 

デザインが微妙

2013年のXperia Zから2017年のXperia XZ1まで、同じようなデザインの端末ばかり。

初期は魅力的であったが、上下のベゼルは太く、X PerformanceやXZの裏には謎のガラスラインが入っている。XZ2に至っては、これまでの信念を崩し、奇妙なデザインとなった。さらに言えば重量も大分増している。

 

他社の圧倒的な人気

日本では、SoftBankによるバラマキ、初期のAndroidの悪印象、ケース・アクセサリの豊富さ、周りのみんなと同じが良い、などといった理由でiPhoneがシェアの半分以上を占めている。特にAndroid黎明期の国産機の不具合の多さは、耐え難いものだった。

海外ではGalaxy、iPhoneが人気の中心。Galaxyは初期のGalaxy S、SⅡの高性能さと、広告戦略のおかげで人気を獲得、その後使いやすさに重点をおいた製品づくりでAndroidといえばGalaxyと言われるまでに成長した。

 

発熱問題による印象悪化

2015年に発売されたXperia Z3+(Z4)に搭載されているSoC、Snapdragon810の発熱により、パフォーマンスの低下、カメラの停止、バッテリー持ちの悪化等、様々な不具合が発生した。これにより、Z4の評価が低下し、結果としてSONY自体の悪印象に繋がってしまった。

端末需要の二分

消費者は、有名ブランド・ハイスペックを求める層と、低価格、高コストパフォーマンスを求める層に分けられる。特に最近の中国メーカーの台頭を見れば、安価なスマートフォンの需要が多いことは明らかだ。だがXperiaにはローエンドモデルがなく、Xperia Xシリーズ以降はブランド力も足りない。最近では中東市場向けにXperia R1やL1等、ローエンドモデルも存在するが、それでも25,000円ほどとまだまだ高価。特にXperia ZからXへ移行する段階で多くのローエンドモデルを廃止してしまったため*2端末人気の2分に当てはまるものが無いのだと考えられる。

 

いくらカメラの画質を上げても、液晶の解像度を上げても、一般ユーザーが使うのはインカメラ、FHD程度までだ。4K60fps*3の動画をInstagramには上げない。4KHDR液晶のスマホ長編映画は見ない。特徴的な機能を搭載するのもよいが、もう少しユーザーの視点に立った製品づくりをしなければ、ユーザーは獲得できないだろう。

これからのXperiaに望むこと

時代の流れに合った端末を

最近のスマートフォン、ラップトップ等の流行として、狭額縁・ベゼルレス化が挙げられる。代表的なものでAppleiPhone XやEssential Phone、最近ではHUAWEIのP20 lite等安価なスマホも取り入れている。一方でXperiaは依然としてベゼルが付いたままだ。上下にベゼルがあることはまだ良いとして、問題は左右だ。海外限定のXperia XAシリーズでは左右のベゼルがなく、とてもすっきりとしたデザインとなっている。同時期に出たXperia X Performanceと比較すると、ベゼルの有無でこれだけの違いが出る。

 

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左がXAで右がX Performanceだ。もちろんX Performanceのほうがバランスが取れていて良いといった意見もあるだろうが、XZ2ほどの太さの上下ベゼルならば、また違った見方ができるだろう。

SIMフリー・廉価版

格安スマホ、と呼ばれるMVNO(仮想移動体通信事業者)のシェアは、年々上昇している。Xperiaシリーズも、国内でもJ1 compact等SIMフリー端末は存在するが、他メーカーと比較すると、高価格なものばかりだ。MVNOを利用するユーザーは、出来るだけ低価格なモデルを求めている。端末を選ぶ場合、性能ではなく価格で選択するため、性能以前の問題となってしまう。先に挙げたXperia XAシリーズの販売価格は日本円にして34,000円ほど、インド向けのXperia R1は25,000円ほどと、Xperiaとしては安いがHUAWEI等中華メーカと端末と比較すると少々値が張る。さらに新興国では金銭的な事情によりさらに購入できる層が少なくなってしまうだろう。

海外、特に中国メーカーと対抗するには、多少機能を抑えてでも、もう少し低価格なモデルを投入する他ないと思われる。

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Xperia R1

 

 

SIMフリー版の販売・海外モデルの日本投入

SIMフリー版の販売

Xperiaの新モデルが登場すると、先行して海外でSIMフリー版が販売開始される。日本での販売開始はその数カ月後だ。勿論キャリア向けのカスタマイズをする時間を考えれば海外先行は当然だが、それならばSIMフリー版の先行投入を願いたい。

SONYを抜いて国内シェア2位となったシャープは、フラッグシップモデルのAQUOS Rや、ミッドレンジモデルのAQUOS senseを、SIMフリー版として販売している。

格安SIMのシェアが広がっていく中、MNOだけでなく、MVNOにも目を向けなければないのでは無いだろうか。

 

海外限定モデルの日本投入

海外モデルには、国内モデルにはない魅力がある。一つは価格。Xperiaとしては破格の値段で手に入れることができる。これまでXperiaに触れたことが無かった人も、Xperiaを試すきっかけとなる。

もう一つはデザイン。国内版と違い、海外モデルは数々の便利な機能が非搭載となっているが、国内版にはない魅力的なデザインの機種が多く存在する。

Xperia XAシリーズのように左右ベゼルレスであったり、XA2 Ultraのようなファブレットであったりといったものがそれに当たる。

そして最大の利点はSIMフリーであること。ミッドレンジ以下のとはいえ、SIMフリーであることの利点は大きい。自分で好きな通信会社を選べる、好きなときにプランや契約を変更できるといった利点だ。そしてDual SIMスロットを備えていることも、海外モデルのメリットなのではないかと思う。*4

 

まとめ

今回は、Xperiaが何故世界で売れないのかについて書いてきた。

日本では、まだまだ売れているようだ。街を見渡すとほとんどの人がiPhoneを使っているが、Xperiaも次いで多く見かける。だが世界ではどうなのだろうか。シェア通りGalaxyとiPhoneばかりか、地元メーカーが頑張っているのか。中国メーカーが急成長する中、世界で戦うのは困難を極めるだろう。だがせめて国内においては、日本企業として頑張ってもらいたいものだ。

散々偉そうなことを書いてきたが、私はただのいちユーザーに過ぎない。今までのXperiaは大好きだし、もちろん次のXperiaにも期待している。

 

ただ、Xperia Z1やZ3の頃に戻って欲しいと思う時は何度もある。SONY Mobileには是非とも突飛な機能ではなく、あくまでもXperiaらしい形を保ったまま、私達をあっと言わせるような製品を開発してくれることを願っている。

 

*1:2017年、MM総研調べ

*2:C,Mシリーズ

*3:Xperiaは30fpsまで

*4:海外版にもシングルSIM版あり