今回はこちら。
言わずと知れたSONYのノイズキャンセリングヘッドホン、WH-1000XM3です。
発売は2018年と古いですが、"ノイキャンヘッドホンと言えばSONY"という評判を確立した名機。今でも電車内等で使用している人を見かけることがあります。
人気製品のためジャンク品も多く出回っていますが、今回は中でも故障事例が多い"電源が入らない"という症状の個体を購入したので、修理にチャレンジしてみようと思います。
状態チェック
早速、状態を確認していきます。
外装に傷は少なく、良好な状態です。イヤーパッドにもダメージは見られません。
あまり使用されていなかったのでしょうか。
付属品もほぼ全て揃っているようです。
商品説明には「充電ランプは点灯するが起動しない」と書かれていましたが、なるほど電源ボタンを押してもうんともすんとも言いません。
症状が確認できたので、早速分解していくことにしましょう。
分解
まずはL側のイヤーパッドを外します。
プラスチックの爪で留まっているので、ヘラなどを外周に差し込み、てこの原理でパチパチと外していきます。
イヤーパッドが外れました。
(本体カラーが変わっているのは、2台目を修理した時の写真だからです)
両面テープで留まっているスポンジをゆっくりと取り外します。
続いて、ネジを外していきます。
ハウジングの内側、一段低くなっている部分のネジ4本(赤丸箇所)を外します。外側のネジは外さなくても大丈夫。
ネジが外せたら、左ハウジングにはNFCコイルがあるので、基板とのケーブルを切らないように注意して開きます。
緑色の基板がお目見えです。
修理
基板が見えるまで分解できたので、続いてはいよいよ修理です。
とは言え部品を購入する必要もなく、簡単に終えられます。
まず黒い保護テープの上から、赤丸で囲ったあたりを指でぎゅっと押しながら電源ボタンを長押ししてみてください。
すると、ランプが点灯します。
スマホとも問題なく接続でき、音も出ました。
なぜこんなことで起動するのか...は、私にはわかりませんが、とにかく起動成功です。
が、このままではまたいつ電源が入らなくなってしまうかわかりません。
試しに一度電源をオフにして、もう一度電源ボタンを長押ししてみると...起動しません。
そこで用意するのが、テープとプチプチです。
AirPods Proの二倍くらいの大きさにカットしたプチプチを半分に折り、テープで止めます。
次に、プチプチを基板の上に乗せ、ハウジングを閉じます。
4つのネジを締め直して、電源を入れたり切ったりしてみます。
百発百中で起動するようになりました。
修理完了です!
音質チェック
有名な機種なので散々レビュー記事は書かれていると思いますが、せっかくなので音質についても少しだけ触れておこうと思います。
※あくまでも筆者(ニワカ)の意見です。
個人的には、可もなく不可もなく、といったフラットな音だと感じました。
解像度も高く、万人に好まれそうな音作りですが、普段B&Oを使っている私には、低音が強いように感じられました。
私は高音が好みなので、SONY製品を使うときはいつもイコライザーでBrightを選択しているのですが、それでもしっかりとした低音が出ています。
低音が好きな方には刺さりそうですが、長時間聴いていると疲れるかも。
とはいえこの機種はノイズキャンセリングがメイン。外で使うことを考えれば十分な音質ですね。
というわけでWH-1000XM3の修理でした。
追加部品の購入も不要で簡単に直るので、皆さんもぜひ修理にチャレンジしてみてください!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ではまた次回。