ふぇぶろぐ!

【SONY MDR-100ABN】片耳しか聞こえないヘッドホンを修理してみました

今回はこちら。

MDR-100ABNというSONYのワイヤレスノイキャンヘッドホンです。

ハイエンドの1000Xシリーズとは異なり、ファッション性を重視したhearシリーズの初代モデルです。

価格は抑えめですが、LDACや有線接続でのハイレゾ再生に対応するなど音質面に抜かりはないようです。

約7年前の製品ですが、外装はWH-1000XM5にも通じるフラットなハウジングをはじめ、現在でも通用する美しいデザインですね。

 

では、まずは付属品を見ていきましょう。

今回購入したのはビリジアンブルーというカラー。深い青緑のような色合いで、初音ミクの髪色に近いことからコラボモデルも発売されていたようです。

本体の他にキャリングケース、有線接続用の3.5mmケーブルが付属しています。

価格は某フリマにて1000円と激安でしたが、本体に目立った傷はなく綺麗な状態です。

この機種はコンパクトに折りたたんでケースに収納できるので、持ち運びに便利そうです。

動作確認を行ってみます。電源は入りBluetooth接続もできましたが、商品説明通り右側から音が聞こえません。ケーブルを接続しても同じです。

やった!本物のジャンクだ!

簡単に直ってしまった前回↓とは違い、本当に壊れているものを入手できました。

febri.hatenablog.com

症状が確認できたので、早速分解していきましょう。

まずはイヤーパッドを外します。傷がついてしまうのでプラスチック製のヘラを使ってこじあけると良いでしょう。

取り外せました。

続いて6本のネジを外し、ハウジングを分離します。

バッテリーとご対面です。

他の多くの機種と違い、バッテリーが半田付けされていないので交換は簡単にできそうです。

今回はバッテリーの交換はしないので、さらにネジを外していきます。

ドライバーユニットが見えてきました。

見たところ、断線している様子はありません。

テスターで抵抗値を測定してみますが、うんともすんとも言いません。

これは厄介だ...

こうなると濃厚になってくるのはドライバーの故障です。

この機種に搭載されているドライバーは40mm。

Amazon等で汎用のドライバーが販売されていますが、それらにはノイズキャンセリング用のマイクを嵌め込む部品がありません。

そこで今回はこのドライバーを使うことにしました。

左:MDR-10NCのドライバー 右:故障したドライバー

SONYノイズキャンセリングヘッドホン、MDR-10RNCのドライバーです。

イヤーパッドがボロボロになったまま放置されていた10RNCから拝借してきました。

機種は違いますが、同じノイキャン搭載ヘッドホンのため、マイク用のホルダーがあります。これなら搭載できそうですね。

これをニッパーとヤスリで加工し、MDR-100ABNに搭載できるようにします。

綺麗に加工できました。

ハンダを付け直し、組み立ていきます。

両側ともに問題なく音が出ました。

左右で音量がズレてしまうかもと心配していましたが、聞き比べても違いはわかりません。

成功です。

早速聴いてみます。

高音域が弱めですが、低音はしっかりと出ている印象です。

前々回紹介したBeoPlay H9iと比較すると流石に負けますね。価格帯が違うので仕方ありませんが...解像感に欠ける印象です。XperiaでLDAC接続すれば変わるのでしょうか。

ならばイコライザでいじって...と思いましたが、どうやらこのヘッドホンはSONYのHeadphones Connectアプリに対応していないようです。残念。

そして肝心のノイキャンは...ほとんど効果を感じられませんでした。

NCオンの状態だと常にホワイトノイズが入るので、むしろ要らないくらいですね...

ただ、装着感はH9iよりも良いので、外出用として運用することにしましょう。

 

というわけで、今回は片耳しか聞こえないヘッドホンを修理してみました。

初めてドライバーの交換修理を行いましたが、思ったほど難しくはありませんでしたね。ドライバーを交換すると純正の音で無くなってしまうのが少し残念ですが、価格を考えれば十分満足できる結果でした。

また同症状のジャンクを見つけたら修理にチャレンジしてみようと思います。


最後に、今回修理するにあたって参考にさせていただいた方のブログです。

こちらもぜひご覧ください。

sat03.hatenablog.com

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

ではまた次回。