こんにちは、青葉みつです。
今回はこちら。
イギリスの名門オーディオメーカー・Bowers&Wilkinsのヘッドホン、P7です。
40mmのドライバーを搭載したオーバーイヤー型ヘッドホンで、少々特殊な形状ですがリケーブルも可能な機種だそう。
発売は2013年と古く、接続方式も有線のみと利便性には欠けますが、本革を多用したシックでスタイリッシュなデザインに惹かれてつい購入してしまいました。
価格は3000円。ジャンク理由は「片耳音出ません」とのこと。
考えられる故障原因は断線、ハンダ不良、ドライバー故障などでしょうか。
記事にはしていませんが、前に同じ機種・同じ症状のジャンク品を修理した際に取り外したドライバーが手元にあるので、ドライバーの故障であれば有効利用できそうです。
外観
まずは外観を確認します。
11年前の製品とは思えないほど綺麗な状態で届きました。
イヤーパッドの状態も非常に良好。前オーナーさんがとても丁寧に使用されていたことがわかりますね。
ハウジングとイヤーカップは、流線型の細い金属線で繋げられており、間にはケーブルが通っています。
ここが断線していたら厄介だぞ....?
イヤーパッドはAirPods Maxのようにマグネットで固定されていて、簡単に取り外すことができます。この部分は経年劣化でベタついてしまうことが多いようですが、この個体は大丈夫そうですね。
ケーブル接続部は湾曲しており、2.5mmのコネクタにつながっています。
動作確認
付属のケーブルを差し込んで、Xperia 1IVと接続して動作確認します。
記載通り、右耳から音が出ていません。
本物のジャンク品だ!やった!
分解&修理
症状が確認できたところで、早速分解に入っていきます。
まずはイヤーパッドを外し、ケーブルを抜き取ります。
イヤーパッドは上で述べた通り、磁石でくっついているだけなので容易に外せます。
今回はR側のみ音が出ないので、R側のネジだけを外していきます。
薄い布のようなシートに6本のネジが隠されているので、ドライバーの先で探りながら外していきます。
ご開帳です。
ドライバーの周りに白い綿が貼り付けられていました。吸音材でしょうか。
両面テープで貼り付けられていた綿をゆっくりと取り外して、テスターでドライバーの抵抗値を測定してみます。
...が、反応なしです。
正常なドライバーであれば、テスターを当てると「ガサゴソ」という音がするので、ドライバーの故障で間違いなさそうです。
断線じゃなくてよかった!!
原因が特定できたので、さらに分解を進めます。
本体から伸びている2本のケーブルを、はんだごてを使って外します。
ドライバーは接着剤で固定されているので、ピンセットの先で慎重に剥がします。
無事に取り外すことができました。
交換用のドライバーをはんだ付けして、もう一度動作確認です。
両耳から音が聞こえました。
やりました!
あとは逆の手順で組み戻して、修理完了です。
音質・使用感
音質や使用感についても簡単にレビューしておきます(あくまでも素人の意見です)。
傾向としては低音が厚い印象で、しっかりとした迫力を感じられます。
一方で高音域は籠り気味で、解像感はあまり高くありません。
その分刺さりも少なく、長時間使用しても疲れにくそうですね。
映画鑑賞なんかに合いそうだね!
装着感についてですが、側圧が少し強めです。頭の小さい欧米人基準で作られているからでしょうか。
まとめ
というわけで今回はBowers&Wilkins P7の修理をしてみました。
上質なデザインで所有欲も満たされ大満足です。
これだからジャンク漁りはやめられないね☆
最後までご覧いただきありがとうございました。
ではまた次回!